検索からこのブログに辿り着いた方は、仕事場からT4(ティーフォー)と呼ばれる書類をもらって「この書類どうしたらいいんだろう」「私もタックスリターンしないといけないかな?」「タックスリターンってどうやるの?」といった疑問を持たれた方が多いのではないでしょうか。
カナダで仕事をしている(していた)方は耳にしたことのある制度、タックスリターンについて詳しく紹介します!
タックスリターンとは
タックスリターンとは、日本で言う確定申告のことです。日本では、会社勤めの方は会社が年末調整を行なってくれますので、確定申告をした経験のある方はあまりいないと思います。カナダでは会社勤めの方も、個人授業主の方も、お仕事をする方は誰でも申請をする必要があります。
「仕事をする方は誰でも」ということは、ワーホリやCo-opで滞在中の留学生の方も、お仕事をしていたら申請をする必要があるということです。
カナダで仕事をした方は分かると思いますが、毎月給与明細をもらうと、結構な金額が税金として引かれていますよね。。。この毎月天引きされている税金は、「何となくこのくらいかな?」という金額が天引きされているイメージです。正確な税金額は年度末に年収が確定してから出ないと計算できません。
年収やその他の控除などを計算した結果、「税金をもらいすぎていた」方は還付(お金が返ってくる)となり、逆に「こんなに稼いだならもっと税金もらわないと」という方は追徴課税(追加で税金を支払う)となります。
ただ追徴課税となる方の多くはかなりの高収入の方がほとんどなので、ワーホリ・Co-opで働いた多くの方は還付となるケースがほとんどです。還付額は個々のケースによって異なりますが、数百ドル〜多い方で$1,000を超える還付を受けた方もいますので、必ず申請を行うようにしましょう。
タックスリターン対象者
ワーホリビザ、Co-opビザ、ワークビザなどでカナダでお仕事をした方が対象です。
タックスリターンに必要なもの
- SINナンバー
- T4(ティーフォー): 源泉徴収票。年明け1月〜2月くらいに職場から発行してもらえます。
- 家賃の領収書: オンタリオ州のみ
- 学費のレシート: カレッジのみ。語学学校は対象外。
タックスリターンの方法
自分で申請
CRA(Canada Revenue Agency: カナダ歳入庁)では近年オンラインでの申請をおすすめしています。オンライン申請は、CRA認証の会計ソフトを通して行います。ソフトと言っても数万円するソフトウェアを買ってインストールして…という面倒なものではなく、オンライン上の計算ソフト(ソフトというより「計算サイト」と言った方がイメージが近いかもしれません)から行うことができます。
カナダ人の間ではWealthsimple Tax(旧Simple Tax)という無料サイトが有名ですが、下で紹介するタックスリターンの代行を行なっているお助け隊さんはTurbo Taxの有料版をお勧めしています。
私も毎年有料版のTurbo Taxを使って申請しています(夫任せですが笑)
ここ(CRAのサイト)からタックスリターン用のソフトの種類を確認でき、各ソフトのリンク先から申請ができますよ。
代行業者に依頼
英語に自信がなかったり、申請作業が苦手な方は代行業者を利用するという方法もあります。バンクーバーになりますが、タックスリターンお助け隊さんは日本語で案内をしてもらえるので安心です(ただし代行を依頼できる条件がありますので、お助け隊さんのホームページを確認してください)
また、街を歩くと「Tax Return」などと書かれた会計事務所などの看板を目にした方もいるのではないでしょうか。そのような会計事務所でタックスリターンの代行申請をお願いしてもいいかもしれませんね。
ちなみにトロントのダウンタウンで多いのはH&R Blockという会計事務所です。ショッピングモールに入っていたり、路面店もあります。
料金は業者によって異なりますが、$50〜$80ほどになることが多いようです。
タックスリターン注意事項
日本帰国後の還付金の受け取り方法
還付金の受け取り方法はカナダ国内の銀行振り込み、小切手を郵送のどちらかが選べます。残念ながらカナダ国外の銀行への振り込みや海外送金には対応していないので、帰国後に還付金を受け取る予定のある方はご注意ください。
それなら友達の住所宛に、僕の小切手が届くようにして友達に日本に転送してもらいます!
小切手は日本で換金したらいいですよね。
ところが近年、海外の小切手換金サービスを取り扱う銀行がどんどん減っています。先述のお助け隊さんのサイトには「2022年現在、小切手換金サービスを扱っている銀行はSMBC信託銀行のみ」とありましたので、小切手で返金してもらっても換金してくれる銀行が見つからないかもしれません。
小切手には換金期限がありますので、小切手で返金してもらうのが難しいとなると振り込みしかなくなります。カナダで使用していた銀行口座を閉じずに帰国し、還付金が振り込まれたら残高が空になるまでデビットカードで買い物をして、銀行に電話をかけて口座を閉じてもらうという流れです。
※ カナダの銀行は月々の口座維持費がかかるので、使用しない場合は最終的には閉じる必要があります。
ただ銀行によっては口座に1セントでも残っていると閉じれないと言われたり、英語で電話で手続きをするのはハードルが高いという人もいるでしょう。ただ残念ながら今のところこのような方法しかないようです。
まとめ
私もワーホリでカナダに来て初めてタックスリターンをした時は、思いがけず大きな金額(確か$700くらい)返ってきてボーナス気分だったのを覚えています笑
何よりカナダでお金を稼ぐ方は必ず行わなければいけない手続きなので忘れず申請しましょう!
※ この記事は2022年3月に執筆しました。タックスリターンの細かなルールなどは毎年変更になる可能性があります。最新情報はCRAのウェブサイトでご確認ください。
なお、弊社ではタックスリターンに関する質問にお答えすることができかねます。税理士さんにご相談くださいませ。